蕁麻疹と漢方薬
内側からしっかりと改善するのが一番の近道。
漢方薬で蕁麻疹のでない身体をめざしましょう。
皮膚ケア
ジンマシン
内側からしっかりと改善するのが一番の近道。
漢方薬で蕁麻疹のでない身体をめざしましょう。
それまでなんともなかった皮膚が、突然腫れ猛烈にかゆくなる蕁麻疹(じんましん)。
急性蕁麻疹や、なにかの時に決まって出てくる蕁麻疹は、原因に見当がつくことが多いのですが、数ヶ月以上も毎日身体のどこかに現れては消えることを繰り返すタイプでは原因がわからないのがほとんどです。
私たちは体の中にたまった毒素や不要なものを、便、尿、汗、息、などで体の外に排出します。
暴飲暴食、疲労、ストレスなどが重なっているときは、目やに、口臭、ゲップ、ニキビが気になりませんか?
これは便や尿で出し切れない毒素を いろいろな形にかえて出しているのです。
それでも毒をうまく出せないとき、命にもかかわる内臓を 毒から守るために、比較的危険度の低い皮膚を犠牲にして毒を出そうとする、それが皮膚病となって表れてきます。
そう考えると、煩わしくて辛い蕁麻疹も、自身の命を守ろうと一生懸命に働いている姿だということが分かります。
自身で自身を守り癒す力、すなわち自然治癒力を高めるのが漢方薬です。
治してあげる薬ではなく、あくまで患者さんの持っている力を引き出す薬だということです。
蕁麻疹は自身が放つSOS信号です。
自分の体の声に耳をかたむけいたわってあげる。
そこが出発点です。
蕁麻疹は、原因、発生時の状況などによって種類分けされています。
食事性、薬剤性、コリン性、心因性、接触蕁麻疹。
また物理的蕁麻疹として機械的、寒冷、日光、温熱蕁麻疹などがあります。
一般的な療法で最初に手がけるのは、原因を調べ可能な限りそれを排除することです。
蕁麻疹を起こすことがわかっている食べ物や薬は避ける。
寒冷や日光、温熱によるものであれば、それを避けるといったことです。
原因を特定できない場合に一般的な療法は、抗ヒスタミン薬の内服でしょう。
抗ヒスタミン薬で赤み、痒みなどの蕁麻疹症状が起こる過程をストップする対症療法です。
ここで詳しくは触れませんが、蕁麻疹の腫れや痒みが出るしくみは、刺激を受けた皮膚のなかでヒスタミンという物質が飛び出し、その影響で皮膚が赤く腫れ、またヒスタミンが皮膚を直接刺激するために痒みが起こるというものです。
抗ヒスタミン薬の働きは、ヒスタミンが皮膚に影響を与える過程をブロックし、蕁麻疹の症状をおさえるというものなので、根本療法ではなく、対症療法です。
蕁麻疹では、先の抗ヒスタミン薬、あるいはステロイドの内服をしている人もいます。
できるだけそうした薬は飲みたくない、あるいは、根治で蕁麻疹が出ないようにしたいと、漢方薬を選択をする方が多いようです。
漢方薬では体調、体質によって薬を選んでゆきます。
たとえば胃腸の弱い人、あるいは、蕁麻疹がでるときは胃腸の調子も悪いという人には胃腸の働きを良くする漢方薬。
冷えると蕁麻疹が出るという人は体を温める漢方薬。
疲れると出やすいという場合は、気や血を改善する漢方薬といった風です。
そのため、患者さんの漢方相談を受けるときに胃腸の調子がどうか、生理の状態はどうかといったこともお聞きし、時には「蕁麻疹に関わりがあるのかな?」と不審に思われるお客様もいらっしゃるようです。
季節の移り変わり、環境の変化、ホルモンバランス、また患者さんそれぞれ人生の波の上にいますから精神状態の起伏もあります。
皮膚病もその変化を映し出し、軽快したり悪化したりを繰り返します。
漢方薬を飲み始めたばかりのころは、体調に影響されやすく、せっかく良くなってきて来たのが、あっという間に元に戻ってがっかりすることもあります。
漢方薬は、そんな患者さんに寄り添うように、症状の変化に応じて薬の内容を変えながら続けてゆきます。
そうしたことを続けるうちに症状が安定し、多少のことでは悪化しないようになってきます。
蕁麻疹では、アレルギー物質の特定ということで数々の検査を受け、自分の原因物質が何なのか非常に気になっている方もいらっしゃると思います。
ところが、慢性蕁麻疹では原因が特定できないことのほうが多いのです。
《 原因が特定できない=原因不明の難病=治らない 》といったマイナス思考に陥り、とても暗い気持ちになってしまう方がいます。
たしかに、原因がわからないというのは不安なものですが、精神的に不安定になるのは、全身にかえって悪影響を及ぼします。
見えない敵に神経をすり減らすのはやめ、自分に出来ることを無理のない範囲でやるのが一番いいのです。それが、日常の養生ということです。
蕁麻疹でも、日常生活での養生が大きな効果をあげます。
規則正しい生活や、バランスの取れた食事はもちろん、精神的にも安定していることが望ましく、
すなわち、早めに寝て十分に睡眠をとる。冷たい飲み物をガブガブと飲まない。辛いもの、甘いもの、塩辛いもの、油の多いもの、を取りすぎない。添加物の多いものを避ける。便秘があれば解消し、ストレスを発散する方法を身につけること、などなどごく当たり前にいわれていることです。
そうした養生が出来れば、蕁麻疹の原因がなんであれ症状は出にくくなるものです。
言うは易し行うは難しではありますが、自分なりに養生した上で漢方薬を飲んでいただければ、(漢方薬は美味しいとはいえませんから)飲んだ努力も無駄にはならないというものです。
前にも書きましたが、漢方薬が病気を治すのではなく、自然治癒力が病気を治すのですから、漢方薬を飲んでいるからといって安心して、日常の養生を怠っていては治るものも治りません。
不規則、偏食、酒、タバコ・・・・・・好き放題にやった挙句「やっぱり漢方薬は効かなかった」といわれては、返す言葉もありません。
また、「漢方薬を飲み始めると病院の薬は飲んではいけないのでしょうか」という質問をよくうけますが、そんなことはありません。
蕁麻疹の出る頻度が減ると、病院の薬を飲む回数が減り、しだいに飲まずに済むようになったということが多いようです。