皮膚ケア

掌蹠膿疱症

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掌蹠膿疱症の症状

掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に小さな水疱や膿を持った疱が次々とできます。

水疱は、非常に痒くなる人と、そうでない人がいるようです。
しばらくすると、水疱が破れ、そこから血が出たり、膿がジュクジュクとでたり、痛みがあったりします。
たいていの方は、ステロイド軟こうを使って症状が悪化しないようにコントロールしていますが、なかなか完治をしない皮膚病で、当店にいらっしゃる方も十年、二十年と掌蹠膿疱症と付き合ってきた人も少なくありません。

先ほどのような症状が何度も繰り返されるうちに、皮膚ががさがさと厚ぼったくなってきます。
一見水虫のように見えるのですが、水虫の薬を塗ると悪化してしまいます。

人にうつる病気ではありませんが、手のひらという人目につきやすい部分にできるので、
「買物でお釣りをもらうときに恥ずかしい思いをする」とか
「孫と手をつなぎたいが、手ががさがさしているのでできない」
「足の裏が割れて痛み、歩けない」
「常に炊事用ゴム手袋が手放せず家事が思うようにできない」など、いろいろな支障が生じます。


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掌蹠膿疱症の発症原因

原因として、扁桃腺に問題があるとか、虫歯や歯周病または、歯に詰めた金属に対するアレルギーに原因があるとか、整形外科の処置で体内に入れた金属性人工骨への金属アレルギーが原因といわれていますが、はっきりしたことはわかっていません。 煙草を中止するか減量したら掌蹠膿疱症が軽快した例もあるそうです。

原因と疑われるからには、金属アレルギーのテストを行う、扁桃腺を摘出する、歯の詰め物をみんな非金属に変える、禁煙するなど、すべて取り除いていくのも方法です。
ただ、これらすべてを(多大な労力やお金をかけて)試してみたが、ちっとも変わらない、という人も残念ながら多いのです。
掌蹠膿疱症の患者さんのなかの一部の人には、上記のような原因があった…、という風に考えた方が良いのかもしれません。


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掌蹠膿疱症の一般的療法

紫外線療法のほか、薬を服用することもありますが、やはり一番多いのはステロイドの塗り薬をぬって症状をコントロールする、という対症療法です。

ステロイドの塗り薬をぬると、症状がよくなるということが多いのですが、症状がよくなったとしても、また同じような症状がでてくるので、
症状を改善するには、塗り薬のみではなく、また、原因を取り除くことも大切です。

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掌蹠膿疱症とステロイド軟膏

和漢堂にいらっしゃる掌蹠膿疱症の患者さんのほぼ100パーセントがステロイド軟膏による治療の経験があります。

掌蹠膿疱症は発症部位が足の裏という皮が厚くて薬が浸透しにくい場所にありますから最初から強いステロイド剤が処方されます。強い薬だけに使い方も慎重にしなくてはならないのですが、誤った使い方をしている人、そもそも正しい使い方のレクチャーを受けていない人も多いようです。

薬は諸刃の剣ですから、効果が高いものほど副作用に気をつけなくてはなりません。 炎症は治まっているのに、再発予防のつもりで塗り続けたり、保湿剤のようなつもりで安易に塗るのはとても危険です。

ステロイド軟膏は炎症を抑えて皮膚の症状を和らげます。炎症とは体に侵入しようとする異物と戦っている状態つまり免疫反応ですから、これを抑えることは戦いを放棄するのとおなじこと。そのため細菌やウィルスに対する抵抗力が低下し、水虫、カンジダ、水イボ、疥癬、とびひ、ステロイドざ瘡・口囲皮膚炎・毛嚢炎・マラセチア毛包炎など厄介な皮膚病を誘発することもあります。

そのほかでは、皮膚萎縮といって皮膚が薄くなってしまう副作用があります。
足の裏などはもともと皮膚が厚いですから皮膚が薄くなるなどあまりないはずなのですが、皮膚萎縮が進んだ患者さんの手のひらや足の裏は薄皮一枚。皮膚が薄くなって指紋はなくなり、皮膚の伸縮性がなくなるので少し乾燥しただけで切れて出血したり、皮膚がつっぱって指を曲げられない状況となります。ステロイド軟膏の使用をストップしない限り、皮膚萎縮は治りませんが、一方で掌蹠膿疱症も治っているわけではありませんからやめる訳にも行かないというジレンマで、治療は非常に困難になってくるのです。

ステロイド軟膏は皮膚症状を和らげても原因を治しはしませんし、副作用で皮膚が無防備で弱くなると、治療はこれまで以上に難航します。
和漢堂にいらっしゃる掌蹠膿疱症の患者さんは10年、20年といった病歴を持つ人も多く、ステロイドで一時的に治って再発、再度ステロイド治療、再発というのを何年間もくり返して来ています。

掌蹠膿疱症は身体の内側に原因があり、それが皮膚に現れてくる病気ですから、ステロイド軟膏が一時的に症状を抑えている間に、原因をしっかりと治していかなくてはなりません。
なかにはすでにステロイドによる治療に限界を感じている人もいるかもしれませんが、急にやめると今まで強い力で押さえつけてきたものが一気に表面化しておそらく大変辛い思いをするでしょう。

当店で漢方薬を飲みながら掌蹠膿疱症を治した方は炎症がひどくなってきたらその部分だけにステロイド剤を塗ってしっかりと抑え、炎症が治まってきたら薬の入っていない保湿剤に切り替えるということをくり返して次第にステロイド剤を塗る範囲や回数を減らしています。たったそれだけ?と思うかもしれませんが、漢方薬で症状を改善しつつの二刀流だからこそ出来ることで、漢方などのサポートなしにステロイドを減らすのは難しいのです。


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SAPHO(サフォー)症候群と掌蹠膿疱症の関係

SAPHO(サフォー)症候群とは皮膚病と骨や関節の炎症が同時に起こる病気です。
皮膚病は、掌蹠膿疱症に限らず、尋常性乾癬であったり重症のにきび(挫創)であったり、あるいはそれらのうち複数を同時に発症していることもあります。
特に掌蹠膿疱症が発症している場合は掌蹠膿疱症性関節炎と呼ばれることもあります。

<SAPHO症候群の皮膚症状の割合>

掌蹠膿疱症 30%
尋常性乾癬 10%
重症のにきび 20%
掌蹠膿疱症と尋常性乾癬の両方 20%
掌蹠膿疱症と尋常性乾癬とにきび 10%弱

和漢堂にはたくさんの掌蹠膿疱症の患者さんがご相談にいらっしゃいますが、その中の何人かに一人が胸や鎖骨のあたりの痛みや腫れ、骨の変形といった症状を同時に訴えます。
ただ、その中でSAPHO症候群の診断を受けている方はごくまれです。

掌蹠膿疱症の患者さんが皮膚科で診察をうける場合、たとえ胸の関節の痛みを感じていてもそれが皮膚病と関係があると考えなければ、医師に伝えるかどうかはわかりません。
またSAPHO症候群の患者さんのうち皮膚症状が出ているのは80%以上といわれています。
つまり15%前後の患者さんには皮膚病がでないこともあり診断も難しいようです。

こうしたことを考えるとSAPHO症候群の患者はとても稀だといわれていますが、潜在的にはもっと多くの患者さんがいるかもしれません。
ただし診断がついたからといって、病気の原因が判っている訳ではないため、一気に治癒が進むことが期待できる訳ではありません。

漢方薬の場合は、皮膚病であったとしても体全体の状態について詳しく伺い、病名にかかわらず患者さんの現在の体調体質に合わせて薬を選ぶので、関節痛も考慮しながら漢方薬を決めていくことができます。 そのため掌蹠膿疱症なのかSAPHO症候群なのかということはそれほど重要ではありません。